お店の正面にもちゃんと張り出してあります。

なぜ、こんなわかりづらい名前なの？

なんて、みなさん思いますよね。確かにその通りです。

わかりづらくて申し訳ないですが、ぜひともこのブログを読み終わる頃には覚えて頂きたいです。

そもそも、店名の由来は店主の若い頃に溯ります。

もともとフレンチの料理人だったんです。

ミシュラン3つ星を取り続けているレストラン『カンテサンス』のオープニングメンバーとして働いていた事もあるんです。

フランスにいたころはディジョンという大きな町（マスタードやカシスが有名ですね。）から車で３０分ほど行った、プレノワーという小さな町で研修生として働かせてもらっていました。

仕事が終わるとみんなでディジョンの町まで飲みに行ったものでした。

そんな思い出の町、ディジョンには有名なフクロウがいるんです。

幸運のフクロウです。

壁に彫られた彫刻ですが、触られすぎて顔が無くなっていますね。

左手で触ると幸運になれるとか、なれないとか。。。

そんなフクロウの彫刻のあるノートルダム教会のすぐ近くに、Rue de la chouette(フクロウ通り）という道があります。

この通りのとある建物の屋根の上になんとフクロウとネコの像が。（こちらも観光名所です）

なんでもこの建物にはキレイな奥様がいらっしゃったとか。

Chouetteはフランス語でキレイな女の人の意味にもなります。　C'est chouette=「素敵だね。，それいいね。」なんて意味にも。

キレイな奥様＝chouetteを夜行性のネコが誰かに取られないように見張っているそうです。

これだけ聞くと、ずいぶんヤキモチやきな旦那さんですね。

豪徳寺にも有名な観光名所がありますね。

御存知の方も多いでしょう。豪徳寺の招き猫です。

豪徳寺は招き猫発祥のお寺として、海外からも観光客がたくさん訪れます。

昔、鷹狩りに来ていた井伊直弼が豪雨にあい、木の下で雨宿りをしていました。

するとネコがこちらに向かって手招きしています。

不思議に思いながらも行ってみると、直後もといた木に雷が落ちたという事です。

九死に一生を得たと言うお話なのですが、なんとも不思議なお話です。

そんなネコちゃんのいる豪徳寺で商いを始めさせて頂くに当たり、あの屋根の上の動物達のお話を思い出しました。

先ほどお話したフクロウとネコのお話です。

フクロウはフランスでは幸運を運ぶ鳥です。

日本でも不苦労とかいて、苦労が無い様子を表したりします。

そんなフクロウを店名に使おうとなったわけです。

torréfacteur＝焙煎所

コーヒーやカカオを焙煎する場所を指します。

日本でもCoffee roasterやRoastery cafeなんて英語の店名が増えてきましたね。聞いた事のある方も多いでしょう。

laboratoire＝研究所　Laboratory (英）

ここにはお店の想いがあります。

お客様がコーヒーに困った時にお店の場所、時間、抽出器具や焙煎機を利用して実験する事で、初心者から上級者までより深くコーヒーにのめり込む場所を作りたかったのです。

私達はコーヒー屋ですので、抽出，焙煎の検証やコーヒーに合うお菓子の試作などを毎日行っています。

繰り返し,調整,修正を重ね、より素晴らしい物を求めています。

同じように始めたいと思う人が気軽に来れる場所にしたかったのです。

私達はこう呼びます『Coffee loverの集まる場所』

主人の一方的な想いの詰まった chouette torréfacteur laboratoireを、出来れば皆様にも少し好きになって頂ければ嬉しいです。

長いのでchouette(シュエット）で覚えて下さいね。

因に、我が家に別のフクロウもいます。

こちらも少し店名に関係があります。

フクロウのお人形で名前はモモフク。

店主の奥さんが名付け親です。

なぜモモフク？

御存知の方もいらっしゃるかもしれません。

あの日清食品の創業者『安藤　百福』さんからとったそうです。（後日談です。）

みなさん御存知のチキンラーメンやカップヌードルを作り上げたあの方です。

そんな大企業の創始者の方の名前を勝手に借りて験担ぎにしております。

そんなこんなで皆様に愛されるお店に育って行けるように頑張って行きます。