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2017/07/01 09:11

どうもみなさん、苦いコーヒーをお求めになられる方が多いようです。

つまり需要があるという事ですね。

なのになぜ、フルーティな浅煎りがこれほどまでに流行っているのでしょうか?

そもそもこれはサードウェーブという流れから派生した流れです。

サードウェーブとは、『19世紀後半から1960年代における、インスタントコーヒーなどの普及により急速に家庭に広まったファーストウェーブ、1960年代から2000年頃にかけてのスターバックスなどのシアトル系コーヒーに代表されるコーヒーの風味を重視するセカンドウェーブに次ぐ、コーヒー本来の価値を重視する第3のコーヒーの流行を指す』とWikipediaには書いてありますね。

何かというと、インスタントコーヒーを含む家庭に急速にコーヒーが広まったのが第一の波(ファーストウェーブ)、そこからスターバックスを代表するエスプレッソを中心にバリエーションの豊富なコーヒーを提供するのが第二の波(セカンドウェーブ)、その後、コーヒー豆の味の追求はさらに深まり、コーヒーショップにコーヒー豆が届くまでに幾重にも人を媒介する事で、コーヒー豆自体の情報があやふやになる。信用できるコーヒーを買い付けたいという願いから、農家とのダイレクトトレードを行うようになる。こういったコーヒー豆の情報を明確にし、自信を持って美味しいコーヒーを届けるのが第三の波(サードウェーブ)。

なので、浅煎りはまたその後のお話なんですね。
サードウェーブ自体がコーヒーの情報を明確にしてコーヒーの美味しさを追求する事ですから、『コーヒー本来の美味しさとは?』と考えるのは必然の流れですね。

深煎りのコーヒーを飲む習慣がある方には取っ付きにくいかもしれませんが、特にヨーロッパ(北欧等)では朝に家族分のコーヒーをたくさん淹れて、朝だけで家族みんなが2〜3杯飲むなんて良くある光景です。
日本ではせいぜい1〜2杯じゃないかと思います。飲まない家庭も多いでしょう。
そもそも飲む量が違うんです。
深煎りの濃いコーヒーだと大量に飲めないんですよ。

何度も書いている事ですが、コーヒーだけではありません。文化は常に変化があります。国が違えば気候、風土も変わります。
コーヒーの美味しさについては、賛否両論ありますので1つの答えはありません。

今まさに異国の文化が入って来たという事です。
なので、賛否があって当たり前なんです。
ただ、コーヒー屋として知っておいて頂きたい事があります。

深く焙煎したコーヒーも浅く焙煎したコーヒーもどちらも美味しいという事です。

突然ですが、あなたは目玉焼きに何をかけて食べますか?
・醤油
・ソース
・ケチャップ
・塩
・何もかけない

他にもあるかもしれません。

もっと言えば、目玉焼きの焼き方は?
・片面
・両面
・半熟
・よく焼く

目玉焼きだけでもいろんな種類があるんです。

どうでしょうか?
コーヒーのお店によっていろんな味の傾向がある意味をわかって頂けましたでしょうか?


話を戻しましょう。
chouette torréfacteur laboratoireでは、何を目指しているのか?


『素材本来の味を再現する事』


サードウェーブに近い考え方ですね。
ここで大事になるのが作り手の考え方です。
当店の店主はもともとフランス料理の料理人。つまり考え方の根本は現代フランス料理にあります。

鴨を食べるなら鴨の味がしなくてはいけません。
サーモンならサーモン。

素材に焦点を当てる事で、本来の味が浮き出てきます。


こうなってくると、コーヒーの味って何?っとなりますね。
コーヒーという素材だけで私達はみなさんにアプローチしていきます。

それはワインやチーズだと分かりやすいかもしれません。
同じ原料でも畑や作り手で味や香りに違いが生まれます。

もっと突き詰めましょう。
産地の違うリンゴの食べ比べをしたとします。品種も幾つかあります。作り手もバラバラです・・・。

どうでしょう。
素材だけでも、味や香りに差が出る事は想像ができますでしょうか?

この差を出来るだけ感じて頂きたいが為にフレーバーを活かした浅煎りを扱います。
コーヒー本来の香りを否定せず、肯定してあげる。農家さんの顔が味や香りから見える。そんな考え方で浅煎りのコーヒーを扱います。


エスプレッソで扱っているコーヒー豆は当店唯一のオリジナルネームのお豆。『Numéro Zéro』です。
これは素材の持ち味を消す事無く、最大限に味を引き出す事に焦点を当てたコーヒー豆です。
これは完全に味を作り上げているので、オリジナルネームに至っています。こちらは、お店の顔を表しています。
焙煎度合いは中煎り程度ですが、圧倒的なフレーバーとコクがあるコーヒー豆に驚かれる事でしょう。

多少浅煎りでも、甘さやコクを引き出す焙煎。それがchouette torréfacteur laboratoireの得意な焙煎です。
お試し頂ければ、きっとご満足頂ける事でしょう。

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